読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

とはずがたり

ぬるま湯の中 首までつかってる いつか凍るの それとも煮え立つの

『MACBETH』千秋楽

感想 舞台

マクベス千秋楽観てきました。舞台の感想というより、観た後の私の気持ちばっかり書いてます。ちょっと気持ち悪いけど、もうなんか、頭の中整理しないとやってらんない。

とりあえずキャスト感想から。


矢崎さん(マクベス
矢崎さんは凄かった。声は枯れててつらそうだったけど、たった9日間でこれだけの違いをみせつけられるとは思わなかったよ。声の強弱がはっきりした気がして、より感情が発散されてるように思う。だからか、ダンカン刺したあとやバンクォーの亡霊をみたときの狂いっぷりは、今までよりも怖く、そして切なかった。苦しくてつらくて涙なしではみられなかった。個人的には、「人生は歩きまわる影法師、あわれな役者だ〜」の長台詞と「風よ、吹け。破滅よ、こい。せめて鎧をつけたまま死ぬぞ。」が、最高に好きです。それだけでいいもんみたと思えることは、そんなにないから。矢崎さんの芝居みて、そう思えたことだけでしあわせ。


馬渕さん(マクベス夫人)
馬渕さんはかっこよすぎ。マクベスが若いからっていうのと、もう一つ、夫人が馬渕さんだからっていうのも、矢崎マクベスを特徴づけてると思う。最初のドレスがキャミソールなので二の腕と肩甲骨が見えてるんだけど、もう筋肉が凄くて!強そうなんだもん。でも悪女には見えないのは、間違いなくマクベスを愛していることが伝わるからかな。共依存的な、でもだからこそ最高に美しい夫婦だった。


国沢さん(バンクォー)
芸人さんなのね。正直、動きがかたかった。マクベスがバンクォーを恐れるあまり殺しを計画してしまう相手なので、もうちょっと精神的な強さを出して欲しかったとは思う。ただ、初舞台であのメンバーに混じってシェイクスピアってかなり無茶な話だったと思うし、ブログ読んだらすごく真摯に向きあってらして、素直にお疲れ様でしたと言いたい。


松村さん(マクダフ)
松村さんまじかっこよすぎ。マクベスを討つだけの実力と誠実さをみせつけてくれた。松村さんのブレなさは、まさにマクダフのそれだった。


ゆうやくん(マルカム)
稽古期間を考えたら、ゆうやくんが一番すごいよね。マクダフを試すために自分を悪くいうシーンと嘘を詫びるシーンは人が変わったようであり、すごい圧倒された。


克也さん
ダンカン王、魔女、門番、医者…。何役やるのか。器用な人である。しかし、印象が強いのはどうしても、門番。真剣な芝居の後にふらっとやってきて、散々客を引っ掻き回し笑わせた後、スッと芝居に戻り、次に出てくる時はダンカンの死が告げられるという難しい役をこなせる、かなりのバランス感覚の持ち主だよね。下手したら不快に感じる人もいるだろうけど、そういう感想を見かけないし、あれのおかげでシェイクスピアという近づきにくい戯曲を身近に感じられたかなとは思う。

二瓶さん
…かわいいのな。違う…そういうことじゃないね。ロスよりも、魔女の方が聞き惚れた。魔女の台詞はリズムが大事なのだけど、音の響きを気にするだけではなく、ちゃんと台詞になってて、ミュージカルっぽかったのが印象的。花組芝居の女形、みてみたいなと思った。それくらい魔女はすごかったし、ロスの領主は可愛かった。


この辺で、カテコ感想いきます。
もう、明転した時の矢崎さんの顔が違ったのね。清々しいというか、晴れやかというか、やりきった!って感じだった。で、2回やって、3回目?がスタオベ。えー…スタオベかよ、とは思ったけど、スタオベみて泣いたぴろしさんをみたらどうでもよくなった。そしてまあ、挨拶を求めてるわけで、さらに拍手は続くよね。そりゃまあ、欲しいけど聞きたいけど、こういうのってどこまで求めていいのか、求めるべきなのか、演者側はどこまで想定しているのか、って、たとえお約束ではあっても受け取り方はカンパニー毎に微妙に違うだろうし、すごい気になる。そう考えると、テニミュはパターン化していて非常に楽だし、その分安心して楽しめるからいいよね。


そしてカテコ挨拶。
疲れきってるし泣いてるし。もうまとまんないって本人もいってたけど、びっくりするくらいまとまってなかったねw「板垣さんにも、るひまにも、キャスト、スタッフ、見に来てくださる方、すべてに感謝します。そして、俺にも…」俺にもって言って、客席爆笑なんだけど、わたし笑えなかった。「いや、俺も頑張ったから…」って言ってて、うんうん。って、お疲れさまって思ってた。まあでも、「マクベスという作品に出会えたことが嬉しいし、シェイクスピアにも感謝する」って言ったのは、さすがに笑ったわw口が滑ったというか、ほんと脳直で話してたんだと思うけど。
あとね、スタオベのまま、立ちながら矢崎さんの話を聞こうとするオタをみて、「これは泣くな…」と言って顔をおおうんですうが、誰がどうみても、もう泣いてますよww「頭真っ白でまとまんないから、このまま1時間いっちゃうかも…」って言って、客がそれでも聞くよ的な雰囲気になると、慌てる姿には、マクベスの欠片もなくて、ただのぴろしだった。最後に、ぴろしさんとしての言葉が聞けて幸せだった。全体的に、「まとまんない」か「ありがとうございます」しか言ってなかったけど、それでこそヘタレぴろしだよね。そして、「想いだけでも伝われば…」って言ってましたが、十分です。ありがとう。
それから、楽はEブロで、DEブロ側にスタッフさん控えてたから、まあ、準備の音も走る音もガンガン聞こえるような場所だったんだけどね。客電ついて客席拍手がやんだ後、スタッフエリアでも拍手おこってて、それでも泣いちゃったwお客さんからのとスタッフさんからのって意味が違うと思うからさ。あれだけのファンに囲まれてそのあとにスタッフさんにも拍手してもらっちゃったら、そら矢崎さんもたまらんでしょうよ。


一生わすれたくない。苦しんだであろう会期前半のマクベスの芝居。前楽までの公演を全てぶつけた千秋楽のマクベスの芝居。ぴろしさんのあの終わった後の清々しいお顔。トリプルカテコ終えて、一人で出てきた後にスタオベみたときの泣き顔。あのカテコの挨拶。全部全部大切にしたい。そう思えました。マクベス情報解禁されて、これは死んでも楽に行くって思って、銀鉄楽ともDステフェスとも迷う余地もなくて。なんだかな…って思ってたけど、ほんとこれ選んでよかったと思う。矢崎さんのこと、あんまり言わないし、正直追ってるとはいえないし、オタを名乗る資格なんてないんだけど、でも胸はって矢崎広が好きだと言いたい。だからいつか、もっと大きい拍手の音が聞こえる会場で座長の矢崎さんに拍手をおくりたいなと思った。なんていうか、今回は良くも悪くも矢崎広ありきの舞台だったと思うからさ。厳しいオタさんはスタオベは甘いと思うかもしれない。わたしとしても、すばらしいという気持ちはあったけど、もちろんだけど、でも、お疲れさまの方が意味合いとしては強いかなと思ってる。少なくとも私はそうだった。そういうスタオベが嫌いな方もいると思う。わたしだって、無闇にスタオベすりゃいいとは思ってないし。でも矢崎さんは、このスタオベで満足するような人だとは思えないので。あの瞬間の矢崎さんにはあの拍手を送りたいたと心から思えたのだから、それでいいと思う。


この矢崎マクベスという企画自体を通して、一番思うことは、矢崎さんは若手俳優として、とても恵まれていて幸せ者だということ。これは好きな俳優だったら、誰にやられてもたまらない企画だよね。元気さんだったら、あっちゃんだったら、みつやさんだったら…ってすごい考えたもん。しかもそれをソロイベントではなく演劇の枠まであげてやってくれる、そういう場を提供してくれる人がいることは、本当に凄いことだ。運がいいと言ってしまえばそれまでだけど、矢崎さんの頑張りや強い想い(野心と言うべきか)があるからこそだと思う。うっかり絆されて、ソロイベント行きたくなって思わずチケットを売り場行きそうになったけど、横で号外かのように緋色の研究のティザー広告配ってて、理性保てた。ほんと助かった。お金ないからさ…休みもそんなに取れないしさ…イベントよりも舞台優先っていうのは曲げたくない。私にとっては、そう思える舞台でもあったかな。やっぱりフリト聞いたりファンサもらったりっていうのは、矢崎さんからはいらないかな、と。


そんなわけで、長くなりました。最後に。前にもいいましたが、矢崎さんがトライストーンに移ったその日から、私は本気で小栗さんに追いつきそして追い越してほしいと思っています。夢にみています。そして、その日がくるまでついていこう、と誓い直せた公演でもありました。とりあえず、はやく緋色の研究の配役情報教えてください。