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とはずがたり

ぬるま湯の中 首までつかってる いつか凍るの それとも煮え立つの

劇団赤鬼『キャンディ遊園地、1705。」@KAVCホール

活動記録

好きです。
だけでも十分なくらい、泣いてすっきりしているところもあるんだけど、せっかくなので興奮が冷めないうちに書き残しておきます。もう2日も経ってるんだけどね。まったくもって興奮冷めやらぬ、ですよ。
という書き出しから、4日も経っているので、すでにもう観劇から一週間。結局、言葉にできなくて放棄していました。とはいえ、放っておいたらまだ心が遊園地にいるまんまなので…。
しかしながら決して書けると思って書き出しているわけでも、考えがまとまったぜとかいうことでもなく。一昨日『女中たち』を観てきまして、たまらないうちに書いておかなければなということで再開したまでです。

ざっくりいうと「戦時中にタイムスリップしたマダオが、その時代に生きる人たち(しかも自分の祖父母)と生活を共にすることで心を入れ替えて、現代に戻った後に人生やり直そうとする」というお話。あらすじ聞いただけで「あ、泣くやつだ。」って気づいてた。気づいてたよ。だって私の涙腺のちょろさは私が一番知ってるし。って思ってたけど、予想以上にちょろかった。なんせ2回目はOPから泣いてた☆
ストーリー自体は真っすぐストレート、奇をてらったような演出もなく、ただただお芝居で泣かせてくれるキャストのみなさんは正に「ホッとプレゼンターズ」。客演陣もうまく馴染んでる。


あらすじ

遊園地は、俺が守る。
創業80年のアメノイケミナト遊園地、通称キャンディ遊園地。
運営責任者である山内マサヒロは経営難から遊園地を売り払うことを決意する。
代々続いてきたキャンディ遊園地ではあるが仕方がない・・。
マサヒロは最後に観覧車に乗ろうとする。
様々な思い出が駆け巡り、観覧車は回り行く。
やがて再び台地におりたつマサヒロ。何故だかいつもと違った景色に見える。
いや、明らかに乗る前とは違った景色だ。
「なんだ・・、これ・・。」
彼が降り立った場所は確かにキャンディ遊園地。
しかし、空には戦闘機が飛び交い、街には空襲警報がこだまする。
そう、彼の降り立った場所は
1944年のキャンディ遊園地だったのだ。
降り立ったキャンディ遊園地も、太平洋戦争の煽りを受け、奇しくも閉鎖に追い込まれようとしている。
辛い世情の中にも遊園地を力いっぱい守りぬこうとする人々、そして守れなかったマサヒロ。
そんな中、非情な現実が静かに近づいてくる。
劇団赤鬼創立20年。そして終戦70年の今年。劇団赤鬼が渾身の力を込めて送り出す「キャンディ遊園地、1705。」
それは、どんな苦境の中でもニコリと笑顔を浮かべ、生命を躍動させてきた人々の物語。
遊園地ニテ、茜色ノ空ニ叫ブ…。
(公式ページより)

感想

やまのうち まさひろ(土性さん)

ずるい。もうねー、ひげ面のおっさんなんだよ?(褒めてる)決してきれいなわけじゃないのに(ダンディーで素敵だと思います。褒めてる)きれいなんだよ。ぼんぼんだから、というか大事に育てられたからこそ、純粋さを持ったまま大人になっちゃったが故に「きれい」なのかなーって。酒と女とギャンブルに溺れて両親から受け継いだ遊園地を売ってしまうほどにマダオのくせに、遊園地がつぶれる前(自分でつぶすんだけど)に観覧車に乗りたいと駄々をこねる程度にはセンチメンタルで、ノスタルジーを感じたいと思ってしまうような人間なんだもん。
最初はとにかく自分の時代に帰ろうとする、けれどそのうち今を楽しもうとし始める。それも初めのうちは「現実=現代に戻って借金のある生活」からの逃避であるけれど、祖父と祖父がともに働いていた従業員たちにとってアメノイケ遊園地がどういう場所であるのかを文字通り目の当たりにして次第にそこに生きる皆を楽しませ、守ることに奔走していくようになる姿だけでも泣いてしまう。土性さんがまた茶目っ気のある素敵な表情をされるから、惹かれてしまう。そう。まさひろは憎めないんだよ。愛嬌があるの。でもきっとこの時のまさひろは遊園地をつぶしてしまったことの罪滅ぼしをしてるんだと思う。もう、現代に戻ってやり直せるかは分からないし、戻れたところで立て直せるかも分からないし。それを一番顕著に感じるのは、ラスト近く、皆を空襲から守るために観覧車に襲撃を引き付けようとして、観覧車のライトアップのスイッチを入れるためにひた走る姿。疾走感のあるBGMと相まって、忘れらないワンシーンになった。忘れる方が難しいってくらい大好きなシーン。
きっと「キャンディ遊園地」を作ったまさひろなら、とらきちと一緒にもう一度、笑顔が溢れる遊園地を作ってくれる、そういう想いで胸がいっぱいのまま作品の幕が閉じていくのが最高に気持ちよかった。

やまのうち まつじ(行澤さん)

まさひろのお祖父さん。まさひろのことを、出征中のはずのいとこのまさひこが戦地から逃げ出してきたんだと思い込んで、何も聞かずに居候させてくれる心優しい人。アメリカに飛び学んできたこの人は、戦争に違和感を感じながらも抗わず、遊園地を、家族と従業員たちを守ることだけを考えていた人。すごく聡明で、真面目な人だったのだろうと思う。そんなまつじさんが出征という道を選ばざるをえない状況がとても切ない。矛盾を感じている戦いに身を投じるのはどれほどつらく、怖いことだろうか。身重の妻を残して。それでも妻と子の無事を案じて、戦地でまだ見ぬ子供の名前を考える姿や妻のつわりを引き受けようとする姿は滑稽ながらも美しい。誰かを想うというのは、こんなにも美しいことなのか、としみじみしてしまった。すえこのお父さんと戦地で出会い、すこしでも故郷の風を感じたのではないかと思うと、救われたのはまつじさんも同じなのだろうと思う。まつじさんがいるだけで安定感が出るのは行澤さんが劇団の座長だからなのかな。

やまのうち ゆき(山口さん)

まさひろのお祖母さん。凛として強い女性でした。母は強いとはこういうことなのか、と。まつじさんのやりたかったことを理解し、信じ続ける姿はやはり美しい。直接描かれてはいないけど、まつじさんが亡くなり、戦争が終わった後、従業員たちを率いて遊園地を存続させたのは、まつじさんへの愛なんだろうと思う。かっこいい女性だ。「お腹の子が生まれるまでは絶対に死なない」と誓ったまつじさんですが、結果的には生まれる前に亡くなっているし、死の知らせは生まれた日に届くことになるのが、なんかもうねー…。「なんでこんな(めでたい)日に…」って誰かのセリフだけど、ほんとにね!泣き崩れる姿は観ているこっちがつらくて、この先この細い肩にどれだけの重圧がかかるのだろうか…と思って泣いてしまった。あと、この時まさひろが生まれた赤ん坊(まさひろにとっては父:まこと)を抱きかかえて、園内や観覧車をみせて語りかけるんだけど、なんとなくこの瞬間にまさひろにも芽生えていた「遊園地を守る」という意志が根付いて確固たるものになったんじゃないかなって思ってる。その背中を押したのは、決して涙をみせたり弱音をはくことのなかったゆきさんの涙なんだと思う。
まさひろがタイムスリップした当時はまだ「キャンディ遊園地」とは呼ばれていなかったけれど、まさひろの時代では通称が「キャンディ遊園地」になっているということは、ゆきさんが大事に思って残してくれたんじゃないかと思う。

やまのうち しょうへい(健人くん)

期待して期待して楽しみにしてたけど想像以上。さすが、超えてくね。めっちゃ良かった。
しょうへいは今まで健人くんが演じた役の中で言えば、性格的にはガフが近いんじゃないかと思う。気が短くて手が早い次男坊。できた兄をもったことでコンプレックスでもあるけれど、尊敬しているしかなわないと思っているのも事実で、そんな自分にもいらいらしたりして。加えて、学友たちは戦地に赴きお国のために戦っているというのに自分はのんびり遊園地を守っていていいのか、という葛藤もあり苦しんでいる青年の役。まつじさんの弟。
従業員の娘であるハルへの気持ちは気づかぬふり、ハルの想いも見て見ぬふり。どう考えても好きあっているのに、その距離が埋められないのは2人の勇気が足りないだけではないと思う。いつ赤紙がくるか分からぬ身であれば、躊躇することも多いのだろう。ああ切ない。
見せ場はなんといってもハルと想いが通うシーン。好き過ぎるから文字起こすね。
まさひろが特攻に行こうとするしょうへいに手錠をかけ猿轡をして倉庫に閉じ込めるんだけど、その倉庫には先にハルがいて隠れて泣いていた。ハルは出ていきしょうへいに声をかける。しょうへいはハルに手錠をはずせと詰め寄る。ハルはヘアピンであけようとするけれどしょうへいの「隊に戻る時間が近づいてるんだ」という言葉を聞き手を止める。「行かないでほしい…」とはっきり言葉にしたハルに対してしょうへいは説得することはしない。ただただ「ハル」と諭すように呼びかける。何度言ってもきかないハルに最後は大きな声で「ハル…!」と。そして手錠のかかった腕を差し出し、ハルも観念して手錠をはずす。
もう、この「ハル…!」がたまらなく泣ける。なんでこんなに未来ある2人が一緒に生きていけないんだろうか。
そして、ぎこちなくハルを抱きしめるしょうへいさんもたまらないし、うまく抱きしめ返すことのできないハルもたまらない。
あーもう脳内再生じゃ足りない。はやくDVDください。
健人くんのお芝居は人間くさくて好きだと思った。こういう役どんどんやって、冷徹な役とか残忍な役とかも挑戦していってほしい。(こういうのがしっくりくるということはクラナッハは相当なチャレンジだったんだな。SPECTERの稽古場映像で力が入りすぎているって言われてたけど、人間くささを消そうとしてたのかなって思う。クラナッハが研究のために湖に移り住んだというのにハリエットを愛してしまい、赤ちゃんが生まれ、その赤ん坊を愛おしそうに抱きしめて自分のやり残したことを託す姿に滲み出る人間くささは健人くんからあふれ出る人間性なのだと思う。)
しょうへいが遊園地を去るところ、花道に立つので真下くらいの角度から見上げることになったんだけど、すごくいい表情してた。いま敬礼の似合う若手俳優第1位に決定。ちなみに2位は矢崎さん@ヒュンケル(フラ負けより)かな。

おおぶち ハル(いゆりさん)

可愛い。とにかく可愛い。可愛い以外出てこない。こんなに健気で可愛い女性がいるのかと。いゆりさんは地が可愛いというか、まあ私が好みなだけなんだけど、ただかわいいだけじゃなくて毎回違う可愛さというか、役にあった可愛さをもってくるのでびっくりする。とかいってまだ、3回しか観たことないけど。白浪はしっかり者の女性の中に見え隠れする少女っぽさがあって、RIPは小悪魔的な可愛さ。
しょうへいのところでも書いたけど、やはり見せ場はしょうへいとのシーン。一体どんな気持ちで手錠のカギを開けたのか。自分がカギをあけることは愛する人を特攻に送り出すことになるなんて考えたくもない。それでもしょうへいさんが決めたことなら受け入れるしかない。それも一つの愛の形なんでしょうが、できれば2人にはもっと幸せな恋をしてほしかったし、楽しく観覧車にのってほしかった。
しょうへいが特攻に向かうため遊園地を去るシーン、先陣きって「やまのうちしょうへい、ばんざーい!」と泣きながら叫ぶ姿も好き。その姿に敬礼するのもまたたまらんのよね。駆け寄って抱きしめないところがグッとくる。
あと、このときキャンディちゃん(かぶりもの)着てくるんだけど「こんな時くらい(キャンディちゃんの顔)とれよ」っていうしょうへいもたまらん。顔が見たいって言えよ!!!ってなった。話がそれたけど、ハルは本当に可愛かった。しょうへいにハルの笑顔は守られたよってだれか教えてあげてほしい。

すえこ(前田さん)

すえこも可愛すぎた。若いとはいえもう二十歳の女性が、ちゃんと子供のかわいさ、あどけなさを出せているのが凄い。すえこ自体は父は出征中、足の悪い母も空襲で亡くなってしまうけど、友人や遊園地の大人たちもいて独りぼっちではない。すえこがいることで、まつじさんが遊園地を守ろうとする想いに説得力が出ていたと思う。

とらきち(掛江さん)

素の掛江さんは女性らしいお顔なのに、ちゃんと少年だった!掛江さん凄いよ。とらきちはとらじの息子だから、遊園地側の人間。楽しませる側の人間。はじめが疎開する前に開かれたキャンディ遊園地で子ライオンを演じた姿をみて、きっとそういうスピリットを根っからもっている少年なんだろうなと思った。すえこやはじめがとらきちに集まったのはそういう居心地の良さもあったんじゃないかな。遊園地を守るために命を懸けたまつじさんとしょうへいさん、女手一つで遊園地を立て直したゆきさん、そして大好きなじいちゃんが守り続けた遊園地を精一杯守ってきてのはとらきちも然り。まさひろが現代に戻ってから、とらきちだったら文句を言いながらも付き合って一緒に遊園地を立て直してくれるんだろうと思う。

はじめ(安田さん)

泣いた。泣かされた。憲兵の父と教師の母を持つ子供。無邪気で三人の中では一番ばかなんだけど、それすらも作られたものかもしれなくて…。明るくばかみたいに振る舞うことで自分のさみしさを隠してるのだとしたら、なんて切ないんだろう。遊園地に来ているところを見つけると帰れという父親に、最初は不満を感じながらも従っていたけれど、ラストいよいよ自分も疎開をして遊園地の皆とお別れをしなければならないという時に父親に反抗して殴られても殴られても「いやです」と言い続ける姿は涙なくしては見られない。(ぶっちゃけビンタはもっと思いっきりいってほしかったけど。なんかペチンって感じで間延びしちゃったし。)
しかし安田さんはあの細い体でどうやってボクシングやるのか。

とらじ/とらきち(爺)(下村さん)

とらじもとらきち(爺)も技師さんで、遊園地の乗り物を整備しているなくてはならない存在。どちらも昔ながらの頑固おやじ。まさひろがとらきちと「最後だから観覧車に乗せろ」⇔「古くて動かせない」と喧嘩し、とらじとは「帰れるかもしれないから観覧車に乗せろ」⇔「閉演準備で忙しいから無理」と取っ組み合いの喧嘩をするのがリンクしていて面白い。
下村さんは最年長といえど、おじいさんというほどの年齢ではないはずなんだけど(もとからなのか分からないけれど)猫背気味で佇まいがおじいさんだったのはすごかった。

おおぶち ディーノ(岡本さん)

遊園地で働く奇術師でハルの父親。存在が面白いとはこういうことなのか、と(笑)ハーフではあるものの、れっきとした日本人のはずなのに、カタコトの日本語で話すからまず面白い。キャンディ遊園地でやるキネマでも持ち前の陽気さで子供たちのために大活躍してくれるけれど、後半はかえってその姿が涙を誘う。シリアスなストーリーの中で笑いを担うことの多い役だったけれど、間の取り方もテンポの良さも抜群で、笑ったあとにスーッとお芝居に戻っていけるというか、みていて気持ちがよかった。バランス感覚が良いのだろうか。

(役名を失念…とめさん、だったかなあ…)(田川さん)

活弁師でハルの母。遊園地のスタッフとして働いている。ディーノとは陽気な夫婦って感じで、まあよくしゃべる。まつじさんがまさひろと話たいからと「外してくれ」というと徐に肩関節を外し始めるギャグのシーンはもう大好き。2回見て2回目は分かってるけど笑っちゃって、DVDで何回みても変わらずに笑えると思う。きっと田川さんじゃなきゃできない。ストーリーテラーみたいな役割も果たすんだけど、小気味のいい語り口で聞いていて飽きない。しょうへいを送り出したあとに泣き崩れるハルを抱きしめるシーンがあるんだけど、ハルをギュッとだきしめながら(自分も泣きたいだろうに)涙は流さずにただ一点を見つめ続ける姿は母親そのものだった。陽気な役だったからなおのこと。あの目は忘れられない。

保護者的な人(平林さん)

観覧車の精霊的な何か、なんだおと思うけれど、まさひろとは話ができているという不思議な存在。神なのかとまさひろに問われ、神ではない、君の保護者みたいなものさと答える。ずっとまさひろを見てきたってことだろう。傍観者ではあるので、突拍子もない存在ではあるけれど、観客に一番近い視点なのかもしれないと思った。


他にも登場人物はいるけれど、この辺までにしておく。
とにかくダンス満載のOPがかっこいい。布を振りながら踊るんだけど、布が揺れる姿ってなんで儚くみえるんだろうね。お話を象徴するようなシーンも散りばめられていて、ハルとしょうへいがすれ違う様子を表したところとか、しょうへいとまつじさんが上手下手で同時に敬礼するのもグッとくる。
キャンディ遊園地ってのは、まさひろが名付けたアメノイケ遊園地の別称。疎開で離ればなれになってしまう子供たちを楽しませたいけれど、遊園地の乗り物は動かせない。そんな窮地を救ったまさひろの一世一代のアイデア
1705ってのは17時5分のこと。しょうへいさんが特攻する時間なんだけど、ちょうど敵襲をひきつけるためにまさひろが観覧車まで戻ってイルミネーションを点灯する時間でもある。観覧車が襲撃をうけて崩れ、まさひろが自分の時代に戻る時間でもあるということ。キャンディ遊園地にとってのターニングポイント、ということだろうか。タイトルを聞くとこの数字はなんだろう?年号なら1945とかではないのか…なんて意味が分からないけれど、観終わると納得のタイトル。そういうひねられている部分も好きだなあと思う。
このお話はとにかくキャンディ遊園地の人たちがみんな素敵。それぞれが誰かの為に生きていて、生きることに一生懸命で、大切なことを思い出させてもらった。そういう風に魅力的な登場人物にする役者さんの技量はもちろん、それを創り出す劇団の雰囲気も関係あるんだろうなあ。けんとくんが「ほかほかする」って表現してたけど、きっとそういうことだと思う。

カテコとアフターイベント

心の底からありがとうございました!っていうのは赤鬼さんの決まり?いいなあ、好きだなあと思った。行澤さんの挨拶は気負いが凄かったけど、人の良さも出ていて、愛したくなる劇団さんだと思う。小さい子2人連れて観に来てる夫婦がいて、家族で観られる作品を作れる劇団さんは素敵だなあと思ったりもした。素敵。
アフターイベントは行澤さんによる決意表明演説という名の「赤鬼さん」へのラブレター。手紙を持つ手は震えていて、なんとも愛おしい。赤鬼さんとは初めましてな私はとりあえず聞いとくかぐらいの気持ちだったんだけど、聞いてきて良かった!なんの思い入れもなく赤鬼に入った行澤さんが座長やってるって凄い。子供でもおかしくないくらいの年齢の若い子たちを受け入れられる集団だというのも、めったにできることではないと思う。高校や大学の同級生で変わらぬメンバーでやっていく劇団もあれば、新陳代謝を繰り返していく劇団もあるんだなあ。
それにしても行澤さんが東京生まれ東京育ちだったのには驚いた。好きな劇団があったわけでもないのに関西で芝居をやりたいと思った理由が気になる。なぜ下北あたりではダメだったのか。
健人くんのお芝居が観られれば、正直それだけでもいいと思ってた。でも、こんなに長文書くくらいには大好きな作品になったし、もっといろんな赤鬼作品が観たいと思ってる。次回公演は冬。なんとまさかの幽悲伝と会期かぶりとのことで、日程調整して赤鬼さんも観るつもり。
年明けには想像しなかった展開。こんなに関西に行くことになるとは思わなんだ。