とはずがたり

ぬるま湯の中 首までつかってる いつか凍るの それとも煮え立つの

里見八犬伝@新国立劇場 中劇場〜キャスト感想

つまんなかったーで終わるのもちょっとな、と思いまして、確かに楽しいと感じた部分もあるので、かきました。キャスト感想です。そして、ついったにあげた東京楽カテコもそのうち持ってこよう。保存用。


順番に意味は無いです。

  • 西島さん

声質の問題もあると思うんだけど八犬士の中にいると、ああやっぱり地盤が違う人だよなあって思っちゃいました。テレビ的なオーラって一番あるんだろうけど、舞台となると違うもんですね。舞台ばっかりやってるメンバーの中だし、信乃のキャラ的にフラフラしてて自分がないような風にもとれるし、だからなのかなとも思いますけど。演技うんぬんじゃなくって、八犬士が横一で並んだ姿をみての印象だけで話してます。ただ、にっしーの舞台演技ってSAMURAI7とこれしか観てないので、なんとも。すこしでも動きのある舞台だと、AAAとしてのパフォーマンスの方が断然魅力的だし比べちゃうのかもしれないですね。

  • 秀くん

さすが!できる子!いやほんと、オーズの時から器用だなーって思ってたけど、初舞台とは思えないです。信乃にコンプレックスいだいて、やつあたりのように気持ちぶつけて、それでも信乃が特別な存在にはかわりないんだろうなって思える荘助でした。だからラストで、信乃に対して「まだ友達だと思ってくれるか?」って聞く台詞が自然に受け入れられるんだろうなって思います。あと殺陣もね!秀くんが動けるってのはオーズのアクションで十分わかってたから期待してたんだけど、想像以上にかっこよかったです。秀くん自身が初舞台、初殺陣で全力でがむしゃらにやってる姿は荘助に通ずるものがあって、見ていてとても引き込まれるものがありました。

  • 矢崎さん

毛野ちゃんよかったよおおお!友貴くんのいる中で女形ってプレッシャーあったと思いますけど、そこはさすがひまわりですね、と思います。ファンとしては。フォロワーさんから教えていただいて、旅芸人毛野ちゃんから犬士の顔になる瞬感もオペグラでしっかり確認しまして、満足でございます。まあでも、情報を得るために旅芸人してるって知ってないと、旅芸人してる意味がわかんないくらいの描かれ方なので、その辺が物足りないと感じているんだろうとおもいます。最後、自分で指揮してたつもりの武士たちに裏切られ討たれた姿で信乃のもとにくるときは、もっとぐちゃぐちゃというか滑稽になってもよかったとも思いますけども、それはたぶん私がぐちゃぐちゃに哀れに死んでいくシーンが好きだからだと思いますねすみません。

  • 村井くん

見せ場という見せ場はないんですよ。武器も鎌だから、魅せる殺陣ではないしね。もう素直に地味。とりあえず地味。でもそれがいい。ちゃんと小文吾なりの存在感というか、百姓は百姓のやるべきことをやっとけっていう枠をはみ出さずにいられるのは村井くんだからだよなって思います。実力があるからこそっていうのは絶対ある、はず。前々からあったけど、村井くんいると安心するんだよなっていう思いが強くなりました。あと、死ぬときの独白が泣けます。房八とぬいを想って、房八の夢をかわりにやり遂げられたか?って問いながら死んでいく様は、かっこいい兄ちゃんでした。

  • 荒木さん

荒木さん良かったー!今まで綺麗な役やってる荒木さんばっかりみてきたから、雑というか、こういう役もできるのねーって感じでした。(高校入試の役も綺麗ではないな。)あと実は和ませキャラだったのも好きでした。親兵衛と追いかけっこしてふざけあうシーンとかあって。そこの緩急の付け方も良かったし、そういう一面がみられることで、現八の本質というか、人を信じて裏切られてそれでも人を信じたいと願うという純粋さがみられて、この描かれ方はいいなあと思いました。

  • 和樹さん

殺陣の迫力がすごくて。髪の毛と衣装で風格漂うって感じで。パンフ座談会で言ってましたけど、刀の長さが長いみたいで加えて手足も長いし、それで迫力あったんだね、と思いました。長いから間のとり方も独特でそこもかっこよかったのかも。ただ、玉梓側にいたときの「俺は俺の思惑があってここにいるんだ。」から丶大法師に出会って息子に戻るまでの描かれ方が盛り上がりに欠けて呆気ないなあと思ってしまって。丶大法師との対峙のシーンは呆気なくても良いんだろうけど。だからこそ道節が丶大法師に向かって、望んでた終わらせ方じゃねえ!もっと苦しめよ的なことを言うんだろうし。でも苦悩するシーンはもっと欲しかったです。というのは、別に和樹さんに対する感想ではなかったですね。…まあ、時間が足りないっていう話につながるんですよね。うん…むずかしい

  • 市瀬さん

大角の安定感たるや!やっぱりかっこいい方です。大角の役どころ自体が八犬士の中で多くを知る人物であり、先が長くない自分の運命を受け入れて柱となりうる人物なので、まさに…っていう感じがして好きでした。キャストの中でも、一人だけ世代が上だし、きっとそういう存在になっていたのだろうと思うと、とても鼻息荒くなる感じです。

  • 友貴くん

殺陣が!すごい!これこそ、やっぱり地盤が違うなあと思わされる。フリトだと舌足らずだなーかわいいなーなんだけど、台詞というか舞台発声にするとあんまり気にならないのかもなあ、とも思いました。友貴くんの殺陣はふわっとして軽やかで、大衆演劇での公演をみたことがないというか初見なので、親兵衛に寄せてきているのか元がそういう身軽な動きなのか知りませんが、不思議な出生の親兵衛にぴったりな動きだなあと思いました。衣装も一人ふわふわした生地で、翻しながら舞台中駆け巡って、見惚れました。


ははは。長いね。こんな感想書いといてまだ言いますけれども、作品としては好きにはなれてないのですよ。いまこうやって振り返って満足してないところを思い返すと、矢崎さんのところでも書いたように、キャラ背景の描かれ方がうすいことが物足りなかったんだろうね。普段から舞台ドラマ問わずキャラの内面や心情を重視しがちなもので、しょうがない。相性が合わなかったのでしょうね。 あとは、とにかく場面転換多いし、その度に暗転があってセットの動く音がして…っていうのは、正直、勢い削がれました。暗転の度に熱がひいていったように思います。


しかし、八犬伝の公式ブログの更新頻度の低さはね…^^;ブログつくる舞台多くなったけど、作ったなら千秋楽後の更新はせめてした方がいいと思うよ。緋色の研究もだけど。千秋楽おわりました。ありがとうございました。の二文でいいから、きちんとしめてほしいなあ。八犬伝なんて東京楽のカテコの時間使って写真まで撮ったんだから、その写真くっつけて、ありがとうございました!の一文だけでもいいのにね…なんて。テニミュとるひまで飼い慣らされてる身としては、こんなこと思ってしまったりして。そうしてもえらるのが当たり前になっちゃってるからね。公式ブログと銘打つものなら始めたら続けることが信用につながると思うよ。俳優ブログは更新しないというアイデンティティもあるので一概には言えないと思ってますけど、舞台の広報としてブログやツイッターつくりましょう!という方針を会議かなんかで決めてるわけですから、そこは更新しろよ、と。まあ、作品には関係無いんですけどね。